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高橋愛藤本美貴が出演した「笑っていいとも!」を見た.これが,スタッフと出演者だけのスタジオ収録だったら,もっと素直に楽しめただろうに,100人の観客が入っていることを意識すると,一つか二つくらいウケなきゃいけないんじゃないか,などと余計なことを考えてしまう.テレビの前には常に,それとは比較にならない数の,観客がいるにもかかわらず.
結局,高橋愛が訛りの入った声でとうとうと喋り,藤本美貴が何か違いを見つけてはそれをひろうという,テレビ東京の某深夜番組で見られたような展開となり,観客はやや取り残されたような格好だった.一番のお客さんは藤本美貴だった.まあ,それはいい.余計なことを考えなければ,それは楽しい光景だった.
たとえ相手がタモリでも,物怖じせずに喋れるようになった高橋愛と,後ろから支えるような,穏やかな表情をするようになった藤本美貴.少しずつ前に進んでいる.けれど,何かを失った寂しさのようなものも,少し感じる.